卑弥呼の邪馬台国はどこにあったかなど、昔の倭と呼ばれていた日本にはほぼ邪馬台国のみあったように思われているが、かつての倭は『三国志 魏志倭人伝』によると、
「倭人は帯方の東南大海の中にあり、山島に依りて国邑をなす。旧百余国。漢の時朝見する者あり、今、使訳通ずる所三十国。」
とあり、当時の倭は百あまりの国が乱立していたと記されています。
【魏志倭人伝】より
対馬国
大官-卑狗
副-卑奴母離
山が険しく、森林が多く、道路は鳥や鹿の道のよう。
千余戸
良い田はなく、海産物を食べ、船に乗り南北へ米などを買いに行く。
一支国
壱岐島のこと
大官-卑狗
副-卑奴母離
竹林、叢林が多く、やや田地があり、耕しても食べるには足らず、南北へ米などを買いに行く。
三千余家
末盧国
肥前松浦郡。現在の名護屋か唐津付近のこと。
四千余戸
山海にそって居住する。草木が盛んに茂り、歩くと前の人が見えない。好んで魚やあわびを捕え、水は深くても浅くても皆潜って獲る。
伊都国
怡土郡。現在の糸島郡深江付近。
官-爾支
副官-泄謨觚
千余戸
世々王がいるが、女王国(邪馬台国)に統属する。
郡使が往来し、常駐の場所である。
奴国
現在の博多区那珂付近。
官-兕馬觚
副官-卑奴母離
二万余戸
不弥国
大宰府付近(諸説あり)
官-多模
副官-卑奴母離
千余家
投馬国
官-弥々
副官-弥々那利
五万余戸
邪馬壱国=邪馬台国
女王の都するところ
官-伊支馬、弥馬升、弥馬獲支、奴佳鞮
七万余戸
斯馬国
己百支国
伊邪国
都支国
弥奴国
好古都国
不呼国
姐奴国
対蘇国
蘇奴国
呼邑国
華奴蘇奴国
鬼国
為吾国
鬼奴国
邪馬国
躬臣国
巴利国
支惟国
鳥奴国
奴国
これらの国々が女王国の境界の尽きるところである。
***これらの国の詳細は記されていない。
狗奴国
熊襲のこと。語源は球磨(クマ)、阿蘇(アソ)がつづまったもの。
男を王とする。
官-狗古智卑狗
女王に属さない。
侏儒国
小人の国
人のたけ三、四尺。(一尺=約30cm)
裸国
歯黒国